- 井土まちづくりレポート第22号 2025年9月18日





8/11(祝・月)井土クリーン作戦を実施しました!
毎月の月命日に実施している「井土クリーン作戦」。8 月は「山の日」の祝日にあたることもあり、地元の少年野球チーム「六郷エコーズ」のメンバーが参加してくれました!
この日は、いつものように「ゴミ拾いチーム」と「草むしり・花壇整備チーム」に分かれて活動をスタート。
新たに加わった川俣正さんが手がけた花壇には花が植えられ、地域の景観に彩りが加わりました。作業のあとは、北杜グループさんから「かき氷」の差し入れがあり、大人も子どもも暑さの中での活動を労いながら、ひとときの涼を楽しみました。
8/11(祝・月)井土アレザレキャンパス
ヨシ原のフィールドワークを行いました!

井土クリーン作戦の終了後、当日参加してくださった地元の少年野球チーム「六郷エコーズ」の5・6 年生メンバーとともに、海辺のヨシ原を訪れました。
六郷エコーズは活動歴50 年以上を誇るチームで、初代監督が井土出身ということもあり、井土とは深いつながりがあります。普段は、井土のヨシ原から北へ進んだ先にある海岸公園野球場(宮城野区蒲生字八郎兵エ谷地)で試合をすることが多いそうですが、井土の海辺を訪れるのは今回が初めてとのことでした。クリーン作戦を行った集落部とはまったく異なる、豊かな自然が広がる海辺の風景に、野球少年たちは大興奮!自分の背丈よりも高く育ったヨシを見て、「すごい!」と目を輝かせながら、じっくり観察していました。
「井土アレザレキャンパス」でヨシを使ったものづくりに取り組むデザイナー・小松大知さんからは、「ヨシは昔から衣・食・住のさまざまな場面で使われてきた素材。茅葺屋根に使われなくなった分、これからの新しい使い方を提案できるといいですね」とのお話をいただきました。
その言葉に触発された子どもたちは、さっそくヨシでチャンバラ遊びをしたり、「釣り竿に使えるかも?」とアイデアを膨らませたり、それぞれの感性で楽しんでいました。


また、当日同伴されていた保護者の中にはエコーズのOB もおり、海辺に着くと「昔、この辺の松林でキャンプをした記憶があります」と懐かしそうに語ってくださいました。まちづくり協議会のメンバーによると、50 年以上前には松林の中に野球ができる広場が点在していたそうで、「1 軍は状態の良い場所でプレー」「2軍以下は草がぼうぼうの広場で練習」と、暗黙のルールのもとで遊んでいたというエピソードも飛び出しました(笑)。
暑い一日でしたが、井土の海辺には心地よい風が吹き、涼しさを感じることができました。子どもたちにとって、夏の思い出の1 ページになっていたら嬉しいです。
7/28(月)川俣正さん、今年も井土へ!
思いがけない花壇の贈り物

「井土浜パーゴラ」「井土浜テラス」「井土の井戸」など、井土地区に数々の作品を残してくださった現代美術家・川俣正さんが、今年も井土を訪れてくださいました。
今年は宮城野区新浜地区での作品制作が予定されており、井土には集会所での寝泊まりのために約1 週間滞在されるとのこと。制作活動は行わない予定でしたが、1 年ぶりの再訪を記念して意見交換会を開催しました。
その場で話題に上がったのが、現在進行中の「井土クリーン作戦」。花壇整備が活発に行われていることから、「花壇を増やして、集まった時にしっかり作業できるようにしたいですね…」と将来的な希望をお伝えしたところ、川俣さんから「では、作ります!」という、まさかの即答が!
その言葉通り、川俣さんとプロジェクトチームの皆さんが、あっという間に集会所前の慰霊碑の両脇に花壇を制作してくださいました。保水性を考慮した深めの設計で、今後の活動にもぴったりの仕上がりです。思いがけない贈り物に、地域の皆さんも大喜び。井土クリーン作戦の未来がますます楽しみになってきました!
9/3(水)東京農業大学の学生チームが井土地区に来訪!
東京農業大学食料環境経済学科・農業経済研究室の皆さんが、「大規模農業法人の経営発展と集落・住民活動の協働関係」をテーマに、調査のため井土地区を訪問されました。被災後の農業の位置づけや地域復興に関する現場の声を聴取するため、まちづくり推進協議会や生産組合でヒアリング調査に取り組まれました。研究成果は、東京のキャンパスで開催される秋の収穫祭にて発表される予定とのことです。遠方から関心を持ってお越しいただき、とても嬉しく感じました。
8/8(金)市街化調整区域の制限緩和へ!
現在、井土地区は「市街化調整区域」に指定されており、住宅をはじめとする建築物の開発許可が厳しく制限されています。そのため、東日本大震災により住居が流失・撤去された宅地跡地が手つかずのままとなり、震災以降、地域の大きな課題となってきました。
こうした中、仙台市は今年7 月、「都市計画法に基づく開発許可の基準を改正し、市街化調整区域内における住宅の利用制限を令和7 年10 月1 日から緩和する」と発表しました。
これを受けて、8 月には仙台市都市整備局開発調整課による地区別説明会が開催され、井土地区からは井土町内会および井土まちづくり推進協議会の役員が参加しました。
今回の緩和策は、「東日本大震災で被災した市街化調整区域」のみを対象としたものではなく、仙台市全域の市街化調整区域に適用されるため、井土地区の現状だけが考慮されたものではありません。そのため、説明会では「時限措置の捉え方」や「飲食店に限定した活用」などについて、井土地区側から質問や意見が出されました。
今回の制度変更により、宅地の利活用や地域再生に向けた新たな可能性が開かれることが期待されています。今後も行政との対話を重ねながら、井土地区の将来像をともに描いていけるような体制づくりを目指していきたいと考えています。
今後、地域住民向けの説明会の開催について、仙台市に働きかけていく予定です。決まりましたら、改めてご案内します。

さまざまな形で情報を発信しています。ぜひご覧ください!

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